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もちろん、程度にもよりますが、当院ではかなりやせている方でも、注入に必要な脂肪をとることが可能です。薄い脂肪層を吸引するには、かなり高度なテクニックを必要としますので、経験豊富なドクターを選ぶべきです。
脂肪注入が開発された初期では、吸収率が高かったり、大量に注入しすぎて炎症を起こしやすい等、様々なトラブルがあり、それを忘れられないドクターは今でも、脂肪注入に否定的です。
しかし、医学は時代の流れと共に進歩しています。脂肪注入法も例外ではありません。北村クリニックでは、独自の「分離・分層脂肪注入法」を用いて、抜群の成績をあげています。ナチュラルな膨らみが欲しい人にはピッタリの方法だと思います。
昔は、一ヵ所に大量に脂肪を注入したり、大きな塊を注入するなど、手技が発展途上でした。そのため、炎症をおこしやすかったり、大きな固いしこりのようになるケースもありました。しかし、その後、テクニックは飛躍的に進歩しました。このためそのような合併症は、極めて少なくなっています。
これもマッサージを行う病院と行わないところがあります。マッサージを行う病院は、「注入した脂肪が一ヵ所に固まらないように」との理由で行います。
逆にマッサージを行わない病院は、「術中にまんべんなく注入してあれば、固まる心配もなく、逆に安静にしておいた方が治りが早い」との理由で、放置しておきます。
欧米では、マッサージせずに放置しておくのが主流です。北村クリニックでも、マッサージはしないで頂きますが、主治医の指示に従って下さい。
皆様が混乱するのも無理はないと思います。それはプロテーゼの中身の名称であったり、製造した会社の名称であったりなど統一されていないからです。医学的にまとめると下の表のようになります。
プロテーゼの種類 | |
---|---|
内容物 | 生理食塩水 |
ハイドロ・ジェル | |
コヒーシブ・シリコン | |
表面形状 | スムースタイプ(ツルツルした手触り) |
テクスチャード(ザラザラした手触り) | |
形 | ラウンドタイプ(丸形) |
アナトミカルタイプ(変形丸型) |
さらに会社名と、商品名の関係は下の表です。
会社名 | プロテーゼの種類 | 商品名 |
---|---|---|
ユーロ・ シリコン社 |
・生理食塩水 ・シリコンジェル・スムースタイプ |
|
・シリコンジェル・テクスチャードタイプ | クリスタル バッグ |
|
P.I.P社 | ・コヒーシブ・シリコン ・ハイドロジェル |
|
ARION社 | ・ハイドロジェル | CMC (カルボキシ・ メチル・セル・ ロース)バッグ |
プロテーゼはあくまでも異物であり寿命は10年〜15年といわれています。時間がたつと、プロテーゼ周囲のシリコン膜が劣化してきて、内容物が漏れたりすることもあります。
ただ、劇的に大きくすることができるメリットがありますので、ある程度時間がたって異常が出て来たら、入れ替えをするということを割り切って行えば、有効な手術だと考えられます。
まず、昔流行したシリコンやオルガノーゲンを直接バストに注入して固くなっている場合は、周辺の組織とくっついているため抜去することは非常に困難ですし、かなりのリスクを伴います。 ただ、プロテーゼ(シリコン・生理食塩水・ハイドロジェル)の場合は、抜去することは可能です。しかし、抜去したからといって、元の状態に戻るかはわかりません。異物を長期間入れてあった場合、異物反応として、周囲の組織がある程度の変形をおこします。また、皮膚が伸ばされてたるんでいる場合もあります。そんな場合は、脂肪注入で形を整えることも可能です。
まず大きなポイントは、プロテーゼの種類よりもどの位置にプロテーゼを入れるか、つまり、
@ワキの下を切って、大胸筋の下に入れるか。
A乳房の下を切って、大胸筋の上に入れるか。
それぞれの長所、短所があるので表にまとめてみました。
プロテーゼを 入れる位置 |
長所 | 短所 |
---|---|---|
大胸筋の下 |
|
|
大胸筋の上 |
|
|
プロテーゼの膜はシリコンでできています。非常に強いものですが、破損の可能性はあります。 まず、第一に、製品が不良品であった場合です。第二に、時間が経つとシリコンといえども劣化してきます。よって、時間が経ってプロテーゼが古くなる程、その確率は高くなります。
さらに、シリコン膜の小さな穴からの内容物の染み出しが微量ずつは起こります。
ですから、プロテーゼ法を行った場合、それが永久的なものだとは思わずに、定期的にチェックを行うことをおすすめします。
プロテーゼは異物ですので、人間の生体の防御反応として、プロテーゼの周囲に「カプセル」という「膜」を作ります。この膜の大きさが、プロテーゼより大きい場合は問題ありませんが、プロテーゼより小さい場合、固くなり「カプセル拘縮」といわれる問題を引き起こすのです。このカプセルを最大限大きくするために、術後のマッサージが必要なのです。現在「マッサージ不要」といわれているプロテーゼも存在しますが、それでもマッサージをするに越したことはありません。
生理食塩水バックの周囲のシリコン膜は、それのみでは意外とゴワゴワしたものです。
ここに水が入っているために、丸い形が保たれます。もし中の水を少なくしてしまうと、プロテーゼがペコペコした状態になり、これを挿入すると、「タッピング」といって、見た目が波打っていたり、手触りの不自然さが出現します。
ですから、生理食塩水バックは規定量通りの水を確実に入れなくてはなりません。
ハイドロジェルの主成分はムコ多糖類と呼ばれる物質です。これが、プロテーゼ内にとどまっているうちは問題ありませんが、周囲に浸み出したり、漏れたりすると逆に、バイ菌の繁殖しやすい素地となります。そのことを問題とし、ヨーロッパでは、回収を行うなどして、ハイドロジェルの人気が下火になっていますので、残るはシリコンか、生理食塩水パックということになります。担当医に、それらの問題点をよく聞いたうえで手術をするようにしてください。